ワールドカップ優勝にかこつけて状況を聞いてみた
ツール・ド・フランス、革命記念日、ワールドカップと彼の国はビッグイベント目白押しな7月上旬。ワールドカップ優勝を機に状況を聞いてみた。むこうも忙しい中、毎日メールはチェックしているみたいで、あいもかわらず、24時間以内には返事が来る。
曰く
なんと、ハワイから材がまだ届いていないと!でももうすぐ着くと思うよ。だって。
予想外の展開。またハワイ時間に悩まされるとは......
到着後、制作の途中経過はFlorianから随時報告されるようなので、ゆっくり待つとしますか。
こりゃ完成は11月だな。
[追記7/18]
Florianから追加情報がありまして、どうやらフランスの通関ですこし足止め食らってるらしい。完成後、日本の通関で同じ目に合わないだろうか?まあでもKOAの輸入が法律で規制されてるわけでもなし。
まあ、しばしこの件は忘れたほうが精神的に良いみたいなので、そうすることにします。(毎日、異常に暑いしね〜。 関係ないか)
また彼からupdateあればご報告しますね。
これまでを振り返り
ここいらで、これまでの経緯を一回振り返っておきましょう。
このblogの最後(11月ころ?)にもう一回やります。
2月 久しぶりに買うギターをどういうものにするか思いを
ふくらます。
ワイゼンボーン? ナショナルリゾネイター?
はたまたマンドリン?
=>ワイゼンボーンに決定
3月上旬 ワイゼンボーンで何がほしいのかコンセプトを固める
3月上〜中旬 ワイゼンボーン関係のさまざまな情報をネットで閲覧
いろいろな海外ルシアーに問い合わせ
YOUTUBEでワイゼンボーン関係の動画を見まくる
ビンテージやルシアーの中古品などを漁る。
3月上旬 各ルシアーの反応、自分の好みからAnderwoodに照準
を合わせる
3月中〜下旬 Anderwoodに連絡を取るためe-mail,FB,電話はたまた
書簡など、あの手この手でコンタクトを試みる。
4月初旬 Anderwoodからの連絡が途絶えたので他のルシアー
に探りを入れる
4月11日 方針転換 Anderwoodを諦める
4月14日 ルシアーを「Florian Chateu」に決定
4月22日 材の候補第1段提示 ー>すぐに断る
4月26日 材の候補第2段提示 ー>すぐに断る
5月1日 普段はOMギター用のKOAを提供しているハワイ島の
サプライヤーに照準を合わせる
5月上旬 キラウエア火山噴火
サプライヤーと音信不通になる
6月14日 サプライヤーには直接噴火の影響はなく、裏で作業は
進んでいた
材の決定
ロゴマークの確認
6月20日ころ 材がフランス着
フランスの気候に慣らすため工房内で放置
7月5日ころ 制作に入る 予定
ひゃー、思い立ってからここまでで5ヶ月。並のオーダー品だったらそろそろ手にしているころ。
でも後悔の念はまったくなく、逆にここまでいい選択だったなあと自画自賛。
最後に泣きを見たりして。
楽器の音の良さは
KOAの記事でそんな話が出てきたので以下、私の主観です。
何が決定的かといえば
プレイヤーの技量 が一番だと思います。
(たとえばデビットリンドレーがステージでいくつも weissenbornを使い分けることがありますが、その全部がメキシコ製の安物だと本人が語っています)
じゃ、うでを補うために高額なものを使えばいいってわけじゃないしね。(これは何事もそうですね)
材の種類、良し悪しはその方向性を大きき左右するけれど決定打とは思ってないです。
またルシアーにより音の個性は違います。
(いまは動画で大まかに確認できるようになりました)
あと楽器自体の良し悪しにも言えますが見た目も大事。
大部分が木材でできていて、クリア塗装でわざわざ木目をアピールしている楽器です。
KOAの場合それがかなりのウエートを占めるまで表情がとても豊かです。
見た目がお気に入りならその音も良く聞こえちゃうことは私の場合多々あります。
この辺のMIXかなあ と思ってます。そもそも「こうだ!」と定義づける気もないですが。その日の気分によって微妙に違うし。
その日の気分などのゆらぎを凌駕し超越しちゃうのが良い音、良い楽器なんでしょうね。
そもそもいい悪いってえらく主観的なものだし、自分が「いい」と感じればそれでいいんじゃないかと。
KOA その3
長年に渡って、「どういうやつが音がいいのか?」について多くの議論がされてきました。多くのプレイヤーやルシアーは、実際、weissenbornsに最高の音色を与えるのは、カーリーで、より単純な,
模様のない(Blog主談:カーリーなのに単純?)KOAだと言います。
音の違いの多くはKOA wood自体にあります。島のどちらの側で、どの高度でとれたKOAが最もよく聞こえるかについて議論が行われていますが、一部のKOAは他の木よりも密度が高く、空気乾燥したKOAは人工乾燥したKOAより含水量が少ないと言うのは事実です。
価格設定と入手できる可能性については、消費者にとって理想的な市場ではありません。ハワイ固有の樹木だけでなく、ものが少なくなるにつれて、KOAは購入するのにはとても費用がかかります。
非常に象徴的なカーリーなボードは、非常に高い値がつき、この価格は、この希望のKOA woodを自分のweissenbornに使用したいと望む顧客にそのまま跳ね返ります。ときにその価格は完成した楽器の価格の50%までになることがあります。これは、初期購入費用をカバーするために、ルシアーがよく、大きな前金を求めている理由です。
おしまい
KOA その2
KOAは、ハワイの天然の硬材の中で最も美しく有用であると広く考えられており、Monkey PodとMangoとともに、米国下の48州に輸入される最も一般的なハワイ種です。
視覚的には、KOAはマホガニーと比較されていますが、作業性や機械的特性の面ではクルミと比較されることがよくあります。接線方向と半径方向の収縮がほぼ等しいため(T / R比はわずか1.1)、KOAは湿度の環境変化に関してかなり安定している傾向があります。
ハワイの人は、彼らがウクレレを作るためにKOAを使用したときに、その独特な色調を最初に発見しました。 ルシアー達はすぐにこのエキゾチックな木材に魅せられ、19世紀以降のギター制作で使用されてきましたし、Hermann C Weissenbornの時代にはもちろんKOAが使われました。
カーリーKOAの素敵な作品を見たことがある人は誰もが、その素晴らしい見た目を否定はできないでしょう。その美しさと色調のために常に求められ、KOAはまだ現在もweissenbornビルダーとプレイヤーから好んで指定されています。
一般的に、KOAはカール(またはフレイム)とその美しさのためにグレード分けされます。なぜなら、ほとんどのビルダーがこれを探しているからです。一般的には、普通はA(カールがほとんどまたは全くない)、AA(ミディアムカール)、AAA(フルカール)、マスター(プレミアムカール)等級です。
その珍しい色とカールのために、一般的に「オフ・ザ・チャート」であるマスターグレードKOAは、楽器の使用に適した10本の丸太に1つあり、最もレアなマスターグレードの木材はその1/10−1/20に1つです。なので100−200本の楽器用丸太の中の1本だけに最高のものがあるのです。